Onedollar Wanderer

狸と螺

タヌキとタニシ
狸と螺は、日本の物語です。日本でもあまり知名度は高くありません。

昔々、山に住むたぬきさんが田舎道を急いでいると、田んぼの所で、誰かに呼びとめられました。

「たぬきさん、どこへ行くの。」

たぬきさんは、びっくりして立ち止まり、あたりを見回すと、たにしさんが足下にいました。

「街の神社にお参りに行くんだ。」

「わあ、本当。私も行こうと思っていたの。たぬきさん、鳥居の所まで、私と競争しない。」

「僕が君と、たにしさんと競争だって。ばからしい。」

と言うと、たぬきさんは街に向かって駆け出しました。でも、たにしさんは、ちゃっかりたぬきさんのしっぽにしがみつきました。

たぬきさんは、どんどん駆けて行き、鳥居の所についたところで、

「遅いわね。」とたにしさんが、しっぽにつかまったまま言うと、

「誰だよ。」とたぬきさんが振り向きざま、しっぽを鳥居の柱にぶつけてしまい、その拍子に、たにしさんは、鳥居を通り抜け、道に投げ出され、殻がこなごなに割れてしまいました

たぬきさんは、通りの向こうの道に、たにしさんが座っているのを見て驚きました。

「私のほうが早かったわよ。とても一生懸命走ったので、熱くなったの。だから、殻を脱いだの。もう三十分も待っているのよ。」

たぬきさんとたにしさんは、とても仲良しになりました。

おしまい。

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狸と螺(タヌキとタニシ)-日本