Onedollar Wanderer

猿長者

サルちょうじゃ
猿長者は、日本の物語です。日本でもあまり知名度は高くありません。

昔々、ある年の大晦日、長者さんの家では、新年の準備で大忙しでした。

そんな折、誰かが玄関を叩く音がしたので、長者が戸を開けると、そこにはみすぼらしいお坊さんが立っており、体は雪で真っ白で、びしょびしょでした。

お坊さんは、物静かに主人に言いました。

「道に迷ってしまいました。外も暗くなってしまいましたので、一晩泊めてもらえませんでしょうか。」 「あなたのような汚らしい坊主は泊められません。」と主人は言うと、戸をピシャと閉めまてしまいました。

お坊さんは、別の家を探し戸を叩くと、そこはおじいさんとおばあさんが住んでおりました。

「道に迷ってしまいました。外も暗くなってしまいましたので、一晩泊めてもらえませんでしょうか。」

「大晦日にお坊さんに来ていただくとはありがたいことです。散らかっておりましが、どうぞお入りください。」

と二人は言って、お坊さんをいろりの所で体を温めるよう薦めました。

「ありがたいことです。このいろりになべを掛けて、じゃがいもを三つ入れてみてください。」とお坊さんは、物静かに言いました。

おぼうさんは、正座すると手を合わせ、目を閉じてお祈りしました。

すると、驚いたことに、そのなべから、米や餅や野菜や魚や肉などが出てきました。

「お坊さん、驚きました。新年を前に、こんなすばらしいものありがとうございます。夢のようです。」

「感謝の気持ちを送りたいと思いますが、何かほしい物はありませんか。」

「いえ、もう十分です。お気持ちだけで結構です。」

でもお坊さんが、どうしてもと言うので、二人はこう答えました。

「もう年で働くのも大変になりました。若ければ、また一生懸命働くことができます。」

お坊さんは、袖から粉を少し取り出すと、言いました。

「お風呂に、この黄色い粉を入れて、入りなさい。」

その晩、二人はその粉を入れたお風呂に入ると、不思議なことが起こりました。

なんと二人は、若がえっていました。

このことを聞くと、あの長者は、お坊さんを探し出し、力ずくに家に連れてくると、豪かな食事の前に座らせ、魔法の粉を要求しました。

お坊さんは、長者に、黄色ではなく赤い粉をあげました。

長者は、お坊さんを追い出すと、さっそく赤い粉を入れた風呂に、妻と一緒に飛びこむと、二人は、なんとお尻の赤いさるになってしまいました。

おしまい。

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猿長者(サルちょうじゃ)-日本