「カンタスの火山」(Volcano of Cantas)- ポリネシア
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昔々、ポリネシアの美しい島々の中に、カンタスという名の島がありました。
カンタスの島は、緑豊かなジャングル、白い砂浜、そして青く輝く海に囲まれていました。
しかし、この島には一つ、恐ろしい秘密が隠されていました。
それは、島の中心にそびえる巨大な火山でした。
島の人びとはその火山を「カンタスの火山」と呼び、古くから語り継がれる伝説を信じていました。
伝説によると、カンタスの火山は古代の神々が眠っている場所であり、神々が目を覚ますと、火山は大きな怒りを噴き上げ、島を焼き尽くしてしまうと言われていました。
だから、島の人びとは長い間、火山に近づかないようにし、神々を怒らせないように、毎年お祭りを開いて神々に感謝の気持ちを伝えていました。
その年も、お祭りの日がやってきました。
村の長老たちは火山のふもとで神々に捧げる花や果物を準備し、村の子どもたちは楽器を鳴らして踊り、賑やかな祭りが始まりました。
しかし、祭りの最中、ひとりの若者が村人たちの中にいました。
彼の名前はタマ。
タマは幼いころから火山に興味を持ち、どうしてもその秘密を知りたくてたまりませんでした。
村人たちが祭りに興じる中、タマは静かに火山の方へ向かって歩き出しました。
タマは、火山のふもとに辿り着くと、ふと不思議なことに気付きました。
火山の中から、かすかな光が漏れているように見えたのです。
それは、まるで火山の中に神々の住まう場所があるかのような輝きでした。
タマはその光に引き寄せられ、火山の頂上を目指して進んでいきました。
登り始めてしばらくすると、タマは洞窟の入り口にたどり着きました。
洞窟の中からは、神秘的な歌声が聞こえてきました。
恐れもなく、タマは洞窟の中に足を踏み入れました。
すると、洞窟の奥に、金色に輝く大きな火の玉が浮かんでいるのを見つけました。
その火の玉の周りには、古代の神々が静かに座っているのが見えました。
神々はタマに気づくと、穏やかな声で話しかけました。
「お前は、火山の秘密を求めてここに来たのか?
」
タマは驚きながらも答えました。
「はい、神々よ。
私は火山がなぜ怒り、なぜ静かに眠るのかを知りたくて来ました。
」
神々はしばらく黙って考えました。
やがて、火の玉の中から一人の神が立ち上がり、タマに言いました。
「私たちは、この火山の中に眠っている神々である。
火山が噴火する時、それは私たちの怒りの時でもある。
しかし、お前のような純粋な心を持つ者が現れるとき、火山は再び静まり、平和をもたらすのだ。
」
タマはその言葉を聞いて驚きました。
神々は、ただ怒りに満ちていたわけではなく、島の人びとの心を見守っていたのです。
そして、タマは自分が火山の怒りを鎮める役目を果たすべきだと感じました。
「どうか、私にお力を貸してください。
私は、この火山が再び穏やかな存在になるように、島の人びとに伝えます。
」タマは神々に頭を下げました。
神々は微笑んで、タマに一つの小さな石を渡しました。
「この石は、お前の心の純粋さを象徴するものだ。
この石を持ち、村へ戻り、火山の前で祈りを捧げれば、火山は再び静かになるだろう。
」
タマはその石を大切に握りしめ、神々にお礼を言って、洞窟を出ました。
村へ帰ると、村人たちはタマがいなくなっていたことに気づき、心配していました。
しかし、タマが持って帰った神々からの石を見た村人たちは、その力を信じ、みんなで火山のふもとに集まり、祈りを捧げました。
そして、祈りが終わると、不思議なことに、カンタスの火山は静かになり、噴煙も収まりました。
村の人びとはタマの勇気と純粋な心に感謝し、火山の神々に再び平和の祝福を捧げました。
それからというもの、カンタスの火山は穏やかな眠りにつき、島は平和な日々を取り戻しました。
タマは、火山の秘密を守り続け、島の人びとに神々の教えを伝えながら、島の守護者として生きました。
おしまい。
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