「ザ・オパール」(The Opal)- アメリカ
他言語版
昔々、アメリカの西部に、小さな鉱山の街がありました。
そこに、ダニーという少年が住んでいました。
ダニーの父親は鉱夫で、毎日岩を掘り、宝石を探していました。
「いつかすばらしい宝石を見つけて、みんなを幸せにするんだ。
」父親はいつもそう言っていました。
しかし、何年たっても大きな宝石は見つかりませんでした。
ある日、ダニーは父親の鉱山のそばで遊んでいました。
すると、地面に光る小さな石を見つけました。
それは、七色に輝く美しいオパールでした。
「お父さん!
これを見て!
」
ダニーがオパールを見せると、父親の目が輝きました。
「これは、とても珍しいオパールだ!
こんなに美しい石は見たことがない。
」
しかし、そのとき、街の金持ちの男が通りかかりました。
その男は鉱山の地主で、お金に目がないことで有名でした。
「おや、その石を見せてみろ。
」男はオパールを手に取り、にやりと笑いました。
「これは高く売れるな。
お前たちのものにするには、もったいない。
」
男はオパールを奪おうとしましたが、ダニーはしっかりと石を握りしめました。
「これは僕が見つけたんだ!
誰にも渡さない!
」
すると、不思議なことが起こりました。
オパールが光を放ち、ダニーの手の中で温かく輝きました。
すると、まわりの空気が変わり、金持ちの男は驚いて後ずさりしました。
「こ、これはただの石じゃない…!
」男は恐れを感じ、その場から逃げていきました。
ダニーと父親はオパールを大切に持ち帰りました。
そして、その石を街の人々に見せると、不思議なことが起こりました。
オパールの光を見た人々の心が、少しずつ優しくなっていったのです。
それまで街は貧しく、人々は自分のことで精一杯でした。
しかし、オパールの輝きを見た後は、お互いに助け合うようになりました。
貧しい人には食べ物が分け与えられ、鉱夫たちは協力して仕事をするようになりました。
ダニーと父親は考えました。
「このオパールは、お金にするよりも、みんなを幸せにするために使うべきだ。
」
そこで、街のみんながオパールを見ることができるよう、広場の真ん中に飾ることにしました。
オパールは毎日太陽の光を受け、美しく輝きました。
その光を見た人々は、やさしい気持ちになり、街はますます豊かになっていきました。
やがて、ダニーは大人になり、父親の跡を継いで鉱山で働きました。
オパールは今でも街の広場で輝き、人々を幸せにし続けています。
おしまい。
シェア