「三人の兄弟と金のリンゴ」 (De Tre Bröderna och Guldäpplet) - スウェーデン
昔々、スウェーデンの小さな村に三人の兄弟が住んでいました。
長男のアンダース、次男のオスカー、三男のリカルドは仲良く暮らしていましたが、どれだけ一緒に過ごしても、兄弟たちはいつも一つのことに悩んでいました。
それは、「誰が一番勇敢で賢いか?
」ということです。
ある日、村の長老が三人の兄弟に試練を与えることを決めました。
「お前たちには、それぞれ一つずつの試練を与えよう。
その試練を乗り越えた者が、最も賢く勇敢な者として認められるのだ。
」
兄弟たちは大喜びで試練を受けることを決めました。
そして、長老が言いました。
「お前たちが探しに行くのは、伝説の『金のリンゴ』だ。
そのリンゴは、どんな病気も癒し、どんな願いもかなえてくれると言われている。
だが、誰もそのリンゴを見つけた者はいない。
」
三人の兄弟は、長老の言葉に従い、それぞれ別々の道を選んで金のリンゴを探しに出発しました。
アンダースは最初に大きな山を越えることを決めました。
山の頂上に辿り着くと、そこには古びた城がありました。
城の中には、一匹の大きな狼が住んでおり、アンダースを見てこう言いました。
「この山を越えた者は、私が守る城を通らねばならない。
だが、私は優しさを試している。
もしお前が心優しければ、通ることができるだろう。
」
アンダースは恐れずに、狼に近づき、優しく言いました。
「私はただ、金のリンゴを探しに来ただけだ。
もし通れれば、村のために持ち帰りたいと思っている。
」
狼はにっこりと笑い、道を開けて言いました。
「お前の心は清い。
通りなさい。
」アンダースは無事に通り過ぎ、金のリンゴを手に入れるための次の道へと進みました。
次にオスカーは深い森を通り抜けることを決めました。
森の中には迷路のように複雑な道が続いていました。
道に迷い、疲れたオスカーは、木の下で休んでいると、一人の老人が現れました。
その老人は言いました。
「この森を抜けるためには、ひとつの選択をしなければならない。
もしお前が他人のために何かを犠牲にできるなら、道は開けるだろう。
」
オスカーは少し考え、こう答えました。
「私は、村のために何かを犠牲にする覚悟があります。
」すると、老人は微笑んで言いました。
「お前の心は真実だ。
進むがよい。
」
オスカーは、道を進むうちに金のリンゴを見つけましたが、最も困難な道を選んだのは、リカルドでした。
リカルドは、大海を越えて金のリンゴを探しに行こうと決めました。
海を渡るには大きな船が必要でしたが、船を手に入れるのは容易ではありません。
リカルドは何日もかけて船を作り、やっと海に出ることができました。
海の真ん中で、リカルドは嵐に遭遇しました。
しかし、嵐を乗り越えた先に、金のリンゴが実った木がありました。
その木は輝き、リカルドに微笑みかけていました。
リカルドは迷わず、リンゴを摘み取ると、無事に帰路に着きました。
村に戻った三人の兄弟は、金のリンゴを手にして顔を合わせました。
長老は彼らを迎え、こう言いました。
「お前たち三人はそれぞれ、勇気、優しさ、そして犠牲の心を見せてくれた。
だが、最も大切なのは、どんな試練でも、心を忘れずに進み続けることだ。
」
そして、長老は金のリンゴを村の広場に飾り、その力をみんなで分かち合うことを決めました。
兄弟たちは、どんなに強い者が一番であっても、協力し合うことこそが最も大切だと学びました。
こうして、三人の兄弟はそれぞれの試練を乗り越え、村で最も尊敬される人物となり、幸せに暮らしました。
おしまい。
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