「喋るソファ」(The talking sofa)- スウェーデン
昔々、スウェーデンの静かな村に、アンナという元気な女の子が住んでいました。
アンナは家の中で遊ぶのが好きで、特に祖母の家にある大きなソファに座って、おしゃべりをするのが楽しみでした。
祖母はいつもアンナに不思議な話を聞かせてくれたので、アンナは祖母の話に夢中になっていました。
ある日、いつものようにアンナが祖母の家を訪れると、祖母は言いました。
「アンナ、今日は特別なことを教えてあげるよ。
このソファには、昔から不思議な力が宿っているんだ。
」
アンナはびっくりして、「本当?
どうして?
」と尋ねました。
祖母はにっこりと微笑み、「このソファはただの家具じゃない。
実は、話すことができるんだよ。
だけど、そのためには、心を静かにして、よく耳を澄ますことが必要なんだ。
」と教えてくれました。
その夜、アンナは寝る前にソファの前に座り、祖母の言葉を思い出しながら、静かに耳をすませました。
しばらくすると、突然、ソファがガタガタと音を立て、まるでうめき声のような音を発しました。
驚いたアンナは一瞬びっくりしましたが、その声がどこから来るのかを見極めようとしました。
すると、ソファが再び声を発しました。
「アンナ、私があなたと話す時が来たのだ。
」
アンナは目を丸くして、「本当に喋った!
」と叫びました。
ソファはゆっくりと語り始めました。
「私は、あなたが小さな頃からここにいて、あなたの成長を見守ってきたんだ。
あなたの幸せを願っているけれど、もっと素敵な冒険が待っていることを教えてあげたい。
」
アンナは興奮しながら、「どんな冒険?
」と尋ねました。
ソファは少し考え、こう言いました。
「この村の周りには、まだ誰も行ったことがない森が広がっている。
その森の中には、忘れられた古代の秘密が眠っているんだ。
その秘密を解き明かすことができるのは、純粋な心を持った者だけだ。
」
アンナはその言葉を聞き、心が躍るのを感じました。
「私が行けるなら、必ず行くわ!
」と決意を固めました。
その次の日、アンナはソファに告げられた通り、森の中へと冒険に出発しました。
道中、彼女はたくさんの不思議な出来事に出会いました。
動物たちが語りかけてきたり、植物が彼女の道を示してくれたりしました。
そして、ついに森の奥深くで、古い石の扉を見つけました。
扉の前に立つと、アンナは心の中でソファの言葉を思い出しました。
「純粋な心を持った者だけが、この扉を開けることができる。
」
アンナは深呼吸をして、扉に手を触れました。
すると、扉がゆっくりと開き、彼女はその先に広がる秘密の場所を発見したのです。
そこには、忘れられた古代の宝物が眠っていましたが、最も価値のあるものは、世界のすべての人びとが幸せになる力を持つ「心の鏡」でした。
アンナはその「心の鏡」を持ち帰り、村に戻ると、村人たちが次々と幸せな出来事に恵まれるようになりました。
アンナが持ち帰った鏡は、人びとの心を温かくし、世界がもっと良くなるための力を与えてくれたのです。
そして、アンナは再び祖母の家のソファに座り、ソファに感謝しました。
「ありがとう、ソファ。
あなたのおかげで、私の人生は素晴らしい冒険に変わったわ。
」
ソファは微笑みながら、こう答えました。
「これからも、お前の心をしっかりと守り、冒険を続けなさい。
あなたの未来には、もっと素敵なことが待っているだろう。
」
それから、アンナは毎晩ソファと一緒におしゃべりを楽しみ、村をもっと良い場所にするために努力しました。
そして、村の人びとは皆、幸せな日々を過ごし、アンナの冒険の話を聞いては、夢と希望を抱き続けました。
おしまい。
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