「夢の国の王子」(Prince of Dreamland)- ロシア
昔々、ロシアの広大な土地に、夢の国と呼ばれる不思議な王国がありました。
その国は、昼も夜もなく、常に幻想的で美しい世界が広がっていました。
空には輝く星が無数に輝き、川は光る青い液体のように流れ、草花は色とりどりの光を放っていました。
この不思議な国を治めるのは、夢の王子という若き王子でした。
王子の名前はアレクセイ。
彼は、他の王子とは違い、目覚めている間に夢を見たり、眠っている間に現実の世界を見たりと、特別な力を持っていました。
アレクセイは、その力を使って、夢の国の民を幸せに導いていました。
しかし、彼には一つの悩みがありました。
それは、夢の国がずっとこのままでいることができるのかということでした。
「もし夢の国が目を覚まして、普通の世界と交わったらどうなるだろうか?
」アレクセイはある夜、眠れぬまま空を見上げて考えていました。
そんな彼の前に、突然一筋の光が降りてきました。
その光の中から現れたのは、夢の精霊でした。
「アレクセイ王子よ、あなたは夢の国を守るための特別な力を持っているが、その力を使うには心の中で一つ、大きな決断をしなければならない。
」精霊は優しく語りかけました。
「決断?
それはどういう意味ですか?
」王子は驚きました。
「もし、夢の国が永遠に続くのではなく、時が来たら目を覚ますことになったとしても、あなたはそれを受け入れ、現実の世界と繋がる準備をするのです。
それがあなたに与えられた使命なのです。
」
アレクセイはその言葉を胸に刻みました。
次の日から、王子は毎晩、夢の国の未来について深く考えました。
そして、ついに決断を下しました。
「私は、夢の国が目を覚ます日を迎える準備をする。
そして、現実の世界と調和する方法を見つける。
」アレクセイは心の中で誓いました。
その夜、王子は再び夢の精霊の前に現れました。
「私は決めました。
夢の国が目を覚ます時が来たとしても、その時には準備を整えて、全ての民が新しい世界で幸せに生きられるように導きます。
」
精霊は微笑みながら言いました。
「素晴らしい決断です。
では、今からあなたに与えられた力をさらに強くします。
これで、現実の世界と夢の国を繋ぐ橋を作ることができるようになります。
」
王子はその後、毎晩夢の中で多くの冒険をしながら、夢の国と現実の世界を繋げる方法を学びました。
やがて、王子は夢の国の民に伝えました。
「今こそ、私たちが目を覚まし、現実の世界で新しい生活を始める時です。
しかし、私たちの心の中にはいつでもこの夢の国を守り続ける力が宿っていることを忘れないでください。
」
そして、ついに夢の国は現実の世界と交わり、アレクセイ王子はその新しい世界で、夢の力を使いながら人びとを導いていきました。
夢の国は姿を消しませんでした。
それは、王子と共に心の中に永遠に存在し続け、誰もがその美しさと希望を忘れないようにと。
王子は、夢と現実のバランスを保ちながら、幸せに暮らし続けました。
そして、いつかまた夢の世界を見たいと思う者たちに、夢の国への道を示すことができました。
おしまい。
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