「天使の祝福」(angel's blessing)- イタリア
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昔々、イタリアの小さな村に、ルカという心優しい青年が住んでいました。
ルカは貧しいながらも、病気の母親を大切にし、毎日一生懸命働いていました。
ある晩、ルカが森の中を歩いていると、大きなオリーブの木の下で光るものを見つけました。
近づいてみると、それは美しい天使でした。
天使は金色の羽を震わせながら、苦しそうに息をしていました。
「どうしたのですか?
」ルカは優しく声をかけました。
天使は弱々しく言いました。
「私は旅の途中で力を使い果たしてしまいました。
でも、もうすぐ夜明けとともに天に帰ることができます。
それまでここで休まなければなりません。
」
ルカは天使を気の毒に思い、自分のコートを脱いでそっとかけました。
そして、自分の持っていたパンと水を差し出しました。
「これしかありませんが、どうぞ。
」
天使は微笑み、ルカの親切に感謝しました。
そして、夜が明けると天使は元気を取り戻し、ルカに言いました。
「あなたの優しさに報いるために、私の祝福を授けましょう。
」
天使はルカの手に小さな銀色の羽を置きました。
「この羽を胸にあてて願い事をすれば、一つだけ願いを叶えましょう。
」
ルカは驚きましたが、お礼を言って羽を大切にしまいました。
村に戻ると、ルカの母親の病状が悪化していました。
「お母さんを元気にしてください。
」そう願うと、銀色の羽が光り輝き、母親はたちまち元気になりました。
ルカは天使に心から感謝しました。
しかし、この祝福は一度きり。
彼はもう羽の力を使うことはできませんでした。
でも、ルカはそれを後悔しませんでした。
「大切なのは、与えられたものをどう使うかだ」と彼は思ったのです。
やがて、ルカの優しさと誠実さは村じゅうに広がり、多くの人々が彼を助け、支えてくれました。
彼の人生は決して裕福ではなかったけれど、たくさんの愛に囲まれて幸せに暮らしました。
そしてルカが年老いたある夜、夢の中にあの天使が現れました。
「あなたの優しさは、ずっと輝き続けています。
今度は私があなたを祝福しましょう。
」
すると、ルカの家の庭には美しいオリーブの木が生え、その木には毎年豊かな実がなりました。
ルカの子孫たちはその実を村の人々と分かち合い、ずっと幸せに暮らしたそうです。
おしまい。
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