「愚公移山」(The Foolish Old Man Removes the Mountains)-中国
昔々、中国のある村に、愚公という年老いた男が住んでいました。
愚公は、村の前に二つの大きな山が立ちはだかっていることをずっと気にしていました。
その山は、村に出入りするために通らなければならない道を塞いでいたのです。
毎日、村の人々は山を越えるのにとても時間がかかり、大変な思いをしていました。
愚公は「この山をどうにかしなければ」と考え、ついに決心しました。
「私は山を移すことにする。
」と、愚公は家族に言いました。
愚公は毎日、山を少しずつ掘り始めました。
大きな石を一つずつ取り除き、土を掘り起こし、少しずつ山を低くしていったのです。
村の人々はその様子を見て驚きました。
「あのおじいさん、どうしてそんなに無駄なことをしているんだろう。
あんな大きな山をどうやって動かせるというんだ?」
愚公は何も気にせず、毎日毎日、山を掘り続けました。
ある日、ある人が愚公に声をかけました。
「愚公さん、あなたはもう年を取っているのに、こんな大きな山をどうして動かせると思っているのですか?どんなに掘っても、山はそのまま残るだけです。
」
愚公はにっこりと笑い、こう答えました。
「私は年を取っているが、私の息子たち、孫たちが後を継ぐだろう。
私が掘り続ければ、次の世代も掘り、またその次の世代も掘っていく。
やがて、山は消えるだろう。
もし私が途中で諦めてしまえば、永遠に山は動かないままだ。
」
愚公の言葉に、驚いた者もいれば、感心した者もいました。
しかし、その話は天の神々にも届きました。
天帝は愚公の根気強さと決意を見て、ついに命じました。
「この男が山を動かすことを決意し、何度も諦めずに続けているなら、山を動かしてやろう。
」こうして、天帝は二つの山を一晩で移してしまったのです。
次の日、愚公が山を掘っていると、山はすっかり無くなっており、道が開けていたのです。
村の人々は愚公の努力が実ったことに驚き、そして感動しました。
それからというもの、愚公は「決して諦めない心」の象徴となり、村の人々は愚公のように何事も諦めずに努力を続けることが大切だという教訓を学んだのでした。
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