「指輪の魔法」(The Magic Ring)-アルジェリア
昔々、アルジェリアの小さな村に、アミールという貧しいけれど心の優しい青年が住んでいました。
アミールはいつも年老いた母親のために働き、村のみんなにも親切にしていました。
ある日、アミールは森で薪を集めていると、大きなヘビが罠にかかっているのを見つけました。
ヘビは苦しそうに「お願いだ、助けてくれ」と言いました。
アミールは少し怖かったけれど、勇気を出して罠を外しました。
すると、ヘビはアミールにこう言いました。
「私は魔法のヘビだ。
お前の優しさに報いるために、特別なものを授けよう。
」そう言って、金色の指輪を渡しました。
「この指輪をひねって『願いをかなえてください』と言えば、どんな願いでも叶うのだ。
」
アミールは驚きましたが、お礼を言って家に帰りました。
まず最初に、病気の母親のために「お母さんを元気にしてください」と願いました。
すると、母親はたちまち元気になり、明るく微笑みました。
次に、アミールは「おいしい食べ物がほしい」と願いました。
すると、テーブルの上にたくさんの料理が現れました。
これで村の人たちにも分けてあげられると思い、アミールは大喜びしました。
それからというもの、アミールは指輪の力を使って村を助け、人びとに食べ物や衣服を分け与えました。
村のみんなはアミールを称え、彼を誇りに思いました。
ところが、村に住む欲張りな商人がこの話を聞きつけました。
「魔法の指輪があれば、どんな願いでも叶うのか…よし、あの指輪を奪ってやろう。
」
ある日、商人はアミールを訪ね、「この指輪を少しだけ見せてくれないか?
」と言いました。
アミールは何の疑いもなく指輪を渡しました。
すると、商人はすぐに指輪をひねり、「アミールを遠くの島へ飛ばしてください!
」と願いました。
次の瞬間、アミールは見知らぬ島の砂浜に立っていました。
目の前には広い海が広がり、村へ帰るすべもありません。
「どうしよう…」アミールは泣きそうになりました。
でも、彼は決してあきらめませんでした。
島を歩き回ると、岩の間に小さなガラスの瓶が落ちているのを見つけました。
瓶の中には青い煙が渦巻いていました。
アミールがそっと瓶のふたを開けると、中から魔法の精霊が現れました。
「おお、助けてくれてありがとう!
私はこの瓶に何百年も閉じ込められていた。
お礼に、お前の願いを一つだけ叶えよう。
」
アミールはすぐに「僕を村へ戻して、商人から指輪を取り返してください!
」と願いました。
すると、一瞬でアミールは村に戻り、商人の家の前に立っていました。
すると驚いたことに、商人は指輪の魔法を使いすぎたせいで、すべての財産を失い、すっかり貧しくなっていました。
アミールは指輪を取り戻し、もう二度と欲張りな者に渡さないと誓いました。
そして指輪の力を使い、村のみんなが幸せに暮らせるようにしました。
それからというもの、アミールの村はますます豊かになり、誰もが助け合って暮らすようになりました。
アミールはいつまでも優しさを忘れず、村の人びとに愛されました。
おしまい。
シェア