Onedollar Wanderer

「正義の王」(Just King)-アラビア

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正義の王はアラビアの物語です。

昔々、アラビアの広大な砂漠の中に、素晴らしい王国がありました。

その王国の名前はアルジャラッド王国。

砂漠に広がる美しいオアシスと、緑豊かな土地が広がり、国の民は幸せに暮らしていました。

この王国を治めていたのは、賢く正義感に溢れる王、サラーム王でした。

サラーム王は、どんなときでも民の幸せを第一に考え、公正で正直な治世を行っていました。

彼は民の声に耳を傾け、どんな小さな不正も見逃さず、必ず公正に裁くことで知られていました。

ある日、王国に一つの事件が起こりました。

村の中で、裕福な商人が貧しい農民を欺いて土地を奪おうとしたのです。

商人は、農民に対して不正な契約を結ばせ、その土地を自分のものにしようとしました。

農民は悩んでいましたが、どうしても商人に立ち向かう勇気が出ませんでした。

その知らせが王宮に届くと、サラーム王はすぐに調査を始めました。

王は真実を知るため、まず商人と農民を王宮に呼び寄せました。

王宮の広間で、商人と農民は向き合いました。

商人は高慢に言いました。

「私はこの土地の所有権を持っている。

契約書にも署名がされているのだから、この土地は私のものだ。

一方、農民は目を伏せながら言いました。

「王様、私はただ働いて生きているだけです。

商人が示した契約書には、私が理解できないことが書かれており、私はただ署名するしかありませんでした。

私の土地を奪うことは許されません。

サラーム王は商人の言葉を冷静に聞き、農民の言葉にも耳を傾けました。

王は深く考えた後、こう言いました。

「この土地の所有権は、ただ契約書に書かれたものだけでは決まりません。

契約書に不正があるのであれば、それは無効となるべきです。

この王国では、不正は許されません。

その後、サラーム王は王宮に持ち込まれた契約書を慎重に調べました。

すると、商人が書いた契約書の中には、農民が理解できない言葉や不公平な条項が含まれていることが判明しました。

王は商人に対してこう宣告しました。

「この契約書は無効だ。

お前の行いは不正だ。

商人は顔を真っ赤にし、怒りを隠せませんでした。

しかし、サラーム王は冷静に続けました。

「不正を働く者には、その報いがある。

お前は、この土地を返さなければならない。

商人はしばらく黙っていましたが、王の威厳に圧倒され、ついに謝罪し、土地を農民に返しました。

農民は涙を浮かべて感謝し、王に深くお辞儀をしました。

その後、王国の民は、サラーム王がどんなときでも公正であったことを讃え、王の名声はさらに高まりました。

サラーム王はただの力を持つ王ではなく、心から民を思いやる王として、王国の歴史に名を残しました。

サラーム王は言いました。

「正義とは、強者が弱者を支配することではない。

正義とは、弱者の声に耳を傾け、全ての人々が平等に扱われることだ。

それが、真の力だ。

サラーム王の治世のもとで、アルジャラッド王国は繁栄し、民はいつでも公正な裁きを受けることができると信じて、幸せに暮らしました。

おしまい。