「沈清伝(シムチョンジョン)」(The Tale of Shim Cheong)-韓国
昔々、韓国の小さな村に、シムチョンという優しい娘が住んでいました。
シムチョンには、盲目の父親がいました。
父親は目が見えなくても、毎日一生懸命に働き、シムチョンもまた、父親の面倒を見ながら一緒に暮らしていました。
シムチョンはとても優しく、誰にでも親切で、村の人々にも愛されていました。
ある日、シムチョンの父親が「私はもう長い間、目が見えなくて不便だ。
どうか、私の目を治してくれる場所がないだろうか」と言いました。
シムチョンは心を痛め、何とかして父親の目を治してあげたいと思いました。
しかし、どうしていいかわかりませんでした。
その時、村の老人がシムチョンに言いました。
「もしお前が、海に身を投げてその命を神様に捧げるなら、父親の目が治るだろう。
」シムチョンは驚きましたが、父親のために何でもできると思いました。
彼女は一晩中考え、決心しました。
そして、海の神様に自分の命を捧げるため、海に身を投げることを決意したのです。
シムチョンは家を出て、海岸に向かいました。
海が静かに広がる中、シムチョンは涙を流しながら神様に祈り、深い海の中に身を投げました。
すると、海の中から龍王が現れ、シムチョンを救い上げました。
龍王はシムチョンの勇気を讃え、彼女を自分の宮殿に連れて行きました。
「あなたの命を神様に捧げてくれたおかげで、私はあなたを助けよう」と言うと、龍王はシムチョンを大切に育てました。
シムチョンはそこで、龍王の娘のように過ごし、幸せな日々を送りました。
一方、シムチョンの父親は、彼女が海に身を投げてしまったことを深く悲しんでいました。
彼は毎日、娘を思いながら涙を流し、神様に祈り続けました。
すると、ある日、村に向かってシムチョンが帰ってくる姿が見えました。
父親は驚き、駆け寄って娘を抱きしめました。
シムチョンは無事に戻ってきたのです。
シムチョンが戻ると、父親の目が開きました。
奇跡的に、父親は目が見えるようになったのです。
シムチョンは感謝の気持ちでいっぱいになり、父親と一緒に幸せに暮らしました。
村の人々もこの奇跡を聞き、シムチョンの優しさと勇気を称賛しました。
それから、シムチョンはずっと父親を大切にし、幸せな日々を送りました。
そして、彼女の名は長い間語り継がれ、韓国の人々に愛される物語となったのです。
おしまい。
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