「海の王の娘」(A filha do Rei do Mar)-ポルトガル
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昔々、海の王様の娘がいました。
彼女は海の底にある美しい宮殿で暮らしていて、青い海のすべての生き物と友達でした。
魚たちは彼女の周りを泳ぎ、海の花々は彼女の笑顔に合わせて咲き誇っていました。
けれども、海の王女はいつもひとつだけ寂しいことがありました。
それは、陸の世界に行ったことがなく、外の世界がどうなっているのか知らなかったことです。
ある日、王女は海の中で一番賢い亀に尋ねました。
「亀さん、陸の世界はどんなところなのですか?」亀はゆっくりと答えました。
「陸の世界には、広い空、山、森、そして大きな太陽があります。
人々は陸で生き、自然とともに暮らしているのです。
」
その話を聞いた王女は、どうしても陸の世界を見てみたくなりました。
ある晩、月が明るく照らす夜、王女は決心しました。
宮殿の外へ出て、海の上に浮かぶ小さな島に行くことにしたのです。
彼女は波に乗って島にたどり着き、そこで初めて陸の大地を踏みました。
大地は柔らかく、風は心地よく、王女はその感覚に驚きました。
島の中で、王女は美しい草原に出会いました。
そこには小さな家があり、中から優しい声が聞こえてきました。
王女が家の中に入ると、そこには一人の少年がいました。
彼の名前はリカルド。
リカルドは王女に、陸の世界のことをたくさん教えてくれました。
彼は花や木々の名前を教えてくれ、太陽の動きについて話してくれました。
そして、王女はリカルドと一緒に、広い空を見上げ、星を数えました。
日が暮れると、王女はリカルドに「私は海の王女です。
家族が待っています。
私は海へ戻らなければなりません」と言いました。
リカルドは王女を見つめ、優しく言いました。
「あなたがどこにいても、心は自由です。
海でも陸でも、あなたがどこにいても美しいものはあります。
どちらの世界にも愛があるのです。
」
王女はその言葉を胸に刻み、海へ戻ることを決めました。
海の王女は再び波に乗り、海の底に戻っていきました。
しかし、陸の世界で学んだことは、王女の心に永遠に残りました。
彼女は海の中で、もっとたくさんのものを愛し、大切にするようになりました。
魚たち、海の草、そして青い海そのもの。
すべてが宝物のように感じられました。
王女はその後も時々、夜空を見上げ、リカルドとの思い出を胸に、静かに星を数えるのでした。
そして、どんな場所にいても、愛と平和が大切だということを忘れることはありませんでした。
おしまい。
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