「魔女と七人の子供たち」(The witch and her seven children)- ドイツ
他言語版
昔々、ドイツの深い森の中に、魔女が住んでいました。
その魔女はとても強力で恐れられていましたが、彼女には七人の子供たちがいました。
子供たちは魔女と同じように魔法の力を持っていたのですが、彼女たちはまだ若く、力を使いこなすことができませんでした。
魔女は厳しく育てていました。
毎日、子供たちに魔法の使い方を教え、森の中での生活を厳しく訓練させていました。
しかし、魔女は次第に冷酷になり、子供たちをほとんど放っておきました。
彼女は自分の力に夢中で、子供たちが成長していく過程に目を向けることがなくなってしまいました。
ある日、魔女が子供たちを呼び集めて言いました。
「今日は特別な日だ。
お前たちを試すために、森の奥深くへ行き、私が隠した『月の花』を見つけてきなさい。
それができれば、お前たちは本当に魔法を使えるようになった証拠だ。
」
子供たちは怖がりながらも、母親の言葉に従うことにしました。
月の花は森の一番奥深くに咲いていると言われており、その花を見つけることができる者は非常に強い魔法を持っていると伝えられていました。
七人の子供たちはそれぞれの力を使って、森の中を歩きました。
長男のルーカスは風を操り、道を切り開きました。
次男のマティアスは地面を動かして隠れたものを探し、三男のフリードリヒは火を使って道を照らしました。
それぞれが自分の力を駆使して進んでいきました。
しかし、途中で一つ問題が起きました。
妹のエマはとても怖がりで、森の奥深くに入るのが嫌で、途中で立ち止まってしまいました。
「私はもう進めない…。
」とエマは泣きながら言いました。
その時、四女のリーナがエマに優しく言いました。
「怖がらないで。
みんなで一緒に行けば、きっと月の花を見つけることができるよ。
」そして、リーナはエマの手を取り、一緒に森の奥へと進んでいきました。
他の兄弟たちもそれぞれの方法でエマを励まし、みんなで力を合わせて進んでいきました。
やがて、彼らは森の中に美しい月の花を見つけました。
その花はまるで月の光を反射するかのように輝いており、その場に立っているだけで、心が洗われるような気持ちになりました。
子供たちは力を合わせて花を摘み、家に帰りました。
魔女はその姿を見て驚きましたが、やがて満足そうに微笑みました。
「お前たちは、私の期待以上に強くなったようだ。
」
その後、魔女は子供たちの成長を誇りに思い、彼らに魔法の力を使いこなす方法を教えるようになりました。
そして、七人の子供たちは、森の中でも外の世界でも魔法を使い、人々を助けることができるようになりました。
魔女は最初こそ冷酷であったものの、子供たちと共に過ごす時間を通じて、母としての温かさを取り戻しました。
彼らはお互いに協力し合い、魔法の力で困っている人々を助け、村で尊敬される存在となったのでした。
おしまい。
シェア