「カエルの王女」(The Frog Princess)-ロシア
昔々、ロシアの広い森の中に、一人の王様が住んでいました。
王様には三人の美しい娘がいましたが、王様は年を重ね、彼女たちにそろそろ結婚させなければならないと思うようになりました。
そこで、王様は娘たちに言いました。
「それぞれに矢を渡すから、それを放って矢が落ちたところに行き、その場所で花を摘んできなさい。
花を持って戻ってきた者が、最も素晴らしい花を持ってきた者として結婚することにしよう。
」
三人の娘たちはそれぞれ矢を手にして放ちました。
長女の矢は美しい庭園に、次女の矢は華やかな森に落ちました。
しかし、末っ子の三女、マリャの矢は、見渡す限り何もない泥だらけの沼地に落ちてしまいました。
マリャは困り果て、泣きながらその沼地へと向かいました。
沼地に到着すると、そこには一匹のカエルがいました。
カエルはマリャをじっと見つめると、こう言いました。
「お前が私の言うことを聞くなら、私はお前に美しい花を持って行こう。
」マリャは驚きましたが、カエルが言う通りにすることを決めました。
「お願い、教えてください。
」
「私が求めるものは、あなたの口からの約束です。
私をあなたの王宮に連れて行き、王様に紹介してくれ。
」
マリャは少し考えましたが、約束しました。
「わかりました。
あなたを王宮に連れて行きます。
」
するとカエルは、池の中から美しい花を摘み取り、マリャに渡しました。
マリャはその花を手にして王宮に戻り、王様に報告しました。
王様は娘たちに花を見せて、その美しさに驚きました。
長女と次女は自分の花が選ばれなかったことに悔しがりましたが、マリャの花の美しさに感動しました。
しかし、王様はまだカエルが来ていないことに気づきました。
「お前の花は美しいが、カエルを連れてくる約束をしたのだろう?」
マリャはうなずき、言いました。
「はい、カエルを王宮に連れて行きます。
」
そして、翌日、マリャは王宮にカエルを呼びました。
王様はそれを見て驚きましたが、マリャの誠実さと勇気に感心し、カエルを歓迎しました。
するとカエルは突然光り輝き、姿を変えて美しい王子になりました。
実は、この王子は魔女によってカエルの姿にされていたのです。
王子はマリャに感謝し、王様に告げました。
「この娘こそ、私の真の妻です。
私を助けてくれました。
」
王様は大変驚きましたが、マリャと王子の幸せな未来を祝福しました。
二人はすぐに結婚し、王国はますます繁栄しました。
王子とマリャは幸せに暮らし、カエルの姿をした王子の呪いが解け、王子は常に優しさと誠実さを大切にしました。
そして、カエルの王女はその後、王国に平和と愛をもたらし、王国中の人々から尊敬される存在となったのでした。
おしまい。
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