「カエルの王子」(Prince Frog)-タイ
他言語版
昔々、タイの深い森の中に、美しいお姫様が住んでいました。
お姫様はいつも庭で遊ぶのが大好きで、特に金のボールを大切にしていました。
ある日、お姫様は庭で遊んでいると、誤ってその金のボールを池の中に落としてしまいました。
ボールは水面を跳ねて沈み、池の底に消えてしまいました。
お姫様はとても悲しみ、どうしてもボールを取り戻したくて、泣きながら池のそばに座り込んでしまいました。
その時、池の中から突然声が聞こえてきました。
「泣かないで、お姫様。
」お姫様が驚いて池を見つめると、そこには大きなカエルが現れました。
カエルは言いました。
「私はこの池の王子です。
あなたが泣いているのを見て、私はあなたを助けることに決めました。
」
お姫様は驚きながらも尋ねました。
「あなたが助けてくれるの?」カエルはうなずきました。
「はい、私はあなたのボールを取り戻してあげましょう。
ただし、ひとつ条件があります。
」
お姫様は少し不安そうに聞きました。
「条件?」カエルはゆっくりと答えました。
「あなたが約束してくれること、それは、私がボールを取り戻した後、あなたが私をあなたの友達として迎えてくれること。
そして、私をお姫様の家に招待して、一緒にご飯を食べ、一緒に寝て、いつでも私を大切にしてくれること。
」
お姫様は困った顔をして言いました。
「でも、あなたはカエルよ!どうしてそんなことを約束しなくてはならないの?」カエルは優しく答えました。
「私は実は魔法にかけられた王子なのです。
私を助けてくれるなら、あなたもきっと良いことを得ることができるでしょう。
」お姫様はしばらく考えましたが、カエルの言葉に心を打たれて、とうとううなずきました。
「わかりました、約束します。
あなたを友達として迎えます。
」
その後、カエルは池から飛び出して、お姫様の手に金のボールを渡しました。
お姫様は大喜びし、約束を守るつもりでカエルを家に招待しました。
しかし、家に帰るとお姫様はすぐに忘れてしまいました。
夕食の時間になり、お姫様はカエルに言いました。
「あなたは外で待っていて、私は食事をするわ。
」カエルは悲しそうにうなずきましたが、お姫様は無視して食事を始めました。
その夜、お姫様が眠ろうとした時、突然、カエルが部屋に入ってきました。
「お姫様、約束を忘れたのですか?」お姫様は驚いて目を見開きました。
「あ、そうだ、忘れていました。
」そして、カエルは言いました。
「では、約束を守ってもらうために、私はあなたに本当の姿を見せます。
」
その瞬間、カエルは美しい王子に変わりました。
お姫様はびっくりして声を上げました。
「あなたは本当に王子だったの?」王子はにっこり笑って言いました。
「はい、私は魔法でカエルの姿にされていたのです。
しかし、あなたの約束を守ってくれたおかげで、私は元の姿に戻ることができました。
」
お姫様と王子は喜び、すぐに結婚の約束をしました。
二人は深い森の中で幸せに暮らし、王国の人々にも愛され、永遠に幸せな日々を送りました。
おしまい。
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