「コンドルと少女」(El Cóndor y la Niña)-ペルー
昔々、ペルーのアンデス山脈の高い山々に、リマという小さな村がありました。
この村には、ミラという優しい少女が住んでいました。
ミラは毎日、家の手伝いをしては山の中を歩き回り、美しい景色を楽しんでいました。
彼女は特に、空を飛ぶコンドルが大好きでした。
コンドルは空の王者であり、その大きな翼で山々を越えていく姿を見上げて、ミラはいつも羨ましそうに思っていました。
ある日のこと、ミラが山の中で花を摘んでいると、突然、大きな風が吹きました。
その風に乗って、巨大なコンドルがゆっくりと舞い降りてきました。
コンドルはミラを見つけると、優雅に翼を広げ、地面に降り立ちました。
「こんにちは、小さな少女よ。
私はこの山の守り神、コンドルだ。
」コンドルは大きな声で話し始めました。
ミラは驚きながらも、思い切って尋ねました。
「あなたは空を飛んでいるのでしょ?
私も空を飛びたいけれど、どうすれば飛べるのでしょうか?
」
コンドルは静かに笑いました。
「空を飛ぶのは簡単ではない。
しかし、もしお前が心から空を飛びたいと思うなら、試練を受けてみるがよい。
」
ミラは目を輝かせて言いました。
「試練を受けるのですか?
私はどんなことでも頑張ります。
」
コンドルはその言葉を聞いて、うなずきました。
「それでは、お前が本当に飛びたいのなら、三つの試練を越えなければならない。
最初の試練は、山の頂上にたどり着くことだ。
その道は険しく、険しい崖や深い谷を越えなければならない。
」
ミラは少し不安に思いましたが、コンドルの言葉に勇気をもらいました。
「私は必ずやり遂げます!
」そう言って、ミラは山の頂上を目指して歩き始めました。
険しい道を歩きながら、ミラは数回転んだり、足元を滑らせたりしましたが、あきらめることなく前に進みました。
道の途中で、小さな川を渡る場面では、ミラは手を伸ばして水をかき分け、無事に渡り切りました。
途中で出会った動物たちにも助けられながら、ついにミラは山の頂上にたどり着きました。
コンドルは頂上で待っており、ミラが到着したことを見てうなずきました。
「よくやった。
だが、二つ目の試練が待っている。
今度は、心の中で本当に空を飛びたいという願いを強く持ち続けることだ。
」
ミラは少し戸惑いましたが、空を見上げて、心の中で強く願いました。
「私は空を飛びたい。
空を自由に飛んで、広い世界を見たい。
」
すると、コンドルがまた話し始めました。
「その願いが心からのものであるなら、最後の試練が待っている。
最後の試練は、他者のために空を飛ぶ勇気を持つことだ。
自分だけのためではなく、他の誰かを助けるために、勇気を持って飛べるかどうかを試すのだ。
」
ミラは少し考えました。
そして、村にいる困っている人びとや、弱っている動物たちを思い浮かべました。
「私は、ただ空を飛びたいだけではない。
誰かを助けるために、その力を使いたい。
」そう決心したミラは、心の中でその思いを強く抱きながら、コンドルに言いました。
「私は他の人びとを助けるために飛びます。
」
すると、コンドルは翼を広げて、ミラを背中に乗せました。
「お前がその心を持っているなら、もう準備はできた。
さあ、空を飛ぶのだ。
」
ミラはコンドルの背中でしっかりと握りしめ、コンドルは高く舞い上がりました。
空の上を飛びながら、ミラは心からの喜びを感じました。
彼女は自由に空を舞い、広い世界を見下ろしました。
村の人びとや動物たちの笑顔が思い浮かび、彼女はその心の中で力強く誓いました。
「私は、これからも誰かのために、勇気を持って飛び続ける。
」と。
そして、コンドルはミラを無事に地上に降ろしました。
ミラは空を飛ぶという夢を実現し、さらに大切なことに気づきました。
それは、自分の力を使って他の人びとを助けることが、何よりも大切だということでした。
その後、ミラは村の英雄となり、人びとを助け、空を飛ぶことを続けました。
そして、コンドルはいつでも彼女のそばにいて、空の王者として見守り続けました。
おしまい。
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