「サバンナの賢者、カメ」(Turtle, the Sage of the Savanna) - アフリカ
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昔々、アフリカの広大なサバンナに、賢いカメが住んでいました。
そのカメの名前はトゥーリ。
トゥーリは年齢を重ねるごとに、その知恵と洞察力で周りの動物たちに尊敬されていました。
彼はあらゆる問題を解決できるとして、サバンナの動物たちに頼りにされていたのです。
ある日、サバンナで最も速い動物、チーターのチーチがトゥーリのもとを訪れました。
チーチはいつも速さを誇りにしていて、誰にも負けたことがありません。
しかし、その日は違いました。
彼の顔は困ったような表情をしていました。
「トゥーリ、どうしたらもっと速く走れるようになるか教えてくれないか?
」と、チーチは尋ねました。
トゥーリは静かにチーチを見つめ、ゆっくりと答えました。
「速さだけがすべてではないんだよ、チーチ。
速さを求めるあまり、大切なことを見失っているかもしれない。
」
「でも、速く走ることこそがサバンナでの誇りだよ!
僕はもっと速く走りたいんだ!
」
「君が速く走ることにこだわる理由を考えたことがあるかい?
」とトゥーリは尋ねました。
チーチはしばらく考え、答えました。
「速さは、狩りをするためにも、仲間と競うためにも大切だ。
でも、どうしても速くなりたくて。
」
トゥーリは優しく微笑みました。
「君が速さを求める理由はわかった。
でも、速さだけでは本当の力にはならないんだ。
力を求めるなら、知恵を身につけることが大切だよ。
」
チーチは少し驚きました。
「知恵?
」
「そうだよ。
知恵を使うことで、君は速さだけに頼らず、他の動物たちともうまくやりながら生活できるんだ。
速さが必要な時でも、知恵を使うことで新しい視点が開けるんだよ。
」
その言葉に、チーチは考え込みました。
速さばかりに目を向けていた自分に、トゥーリが大切な教えを教えてくれたことに気づきました。
次の日、サバンナでは大きな問題が発生しました。
大きな川が氾濫し、サバンナの動物たちは水を避けて高い場所に避難しなければならなくなりました。
しかし、川を渡る方法がわからず、多くの動物たちが困り果てていました。
その時、チーチは思いました。
「速さだけではどうにもならない。
知恵を使わなくては。
」
彼はトゥーリに教わった通り、他の動物たちに呼びかけ、みんなで考えることにしました。
すると、彼の友達のカバが言いました。
「僕が大きな体を使って、川の中に足場を作ろう。
そして、その上をみんなで渡れるようにしよう。
」
チーチはカバのアイデアを称賛し、すぐにみんなで協力して足場を作り始めました。
そして、無事に全員が川を渡ることができました。
その後、チーチはトゥーリに報告しに行きました。
「トゥーリ、教えてくれてありがとう。
僕は速さだけに頼るのではなく、知恵を使うことの大切さを学びました。
」
トゥーリはうれしそうに言いました。
「それでいいんだよ、チーチ。
速さも大切だが、知恵を持つことでどんな困難にも立ち向かうことができる。
君はもう一人前の賢者になったね。
」
その後、チーチはサバンナでの競争だけでなく、みんなと協力しながら生活することを大切にしました。
速さだけではなく、知恵を使うことで、より良い結果を得ることができると彼は理解したのです。
そして、サバンナの動物たちはトゥーリからの教えを胸に、日々、互いに助け合いながら暮らすようになりました。
おしまい。
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