「サンポを求めて」(The Quest for Sampo)-フィンランド
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昔々、フィンランドの北の果てに、ポホヨラという国がありました。
そこにはルオヒという強く賢い魔女が住んでいて、彼女の持つ「サンポ」という魔法の器は、無限に富や幸運を生み出すと伝えられていました。
ある日、カレワラの賢者ヴァイナモイネンは、サンポの噂を聞き、その力を手に入れようと決意しました。
彼は鍛冶職人のイルマリネンと勇敢な戦士レンミンカイネンを仲間にし、ポホヨラへ旅立ちました。
三人は荒れ狂う海を越え、嵐を乗り越え、ついにポホヨラの門の前にたどり着きました。
ルオヒは彼らの目的を知ると、「サンポを渡すわけにはいかない」と言いました。
けれども、ヴァイナモイネンは彼女に取引を持ちかけました。
「もし、私たちがポホヨラに大いなる力をもたらすなら、サンポを分けてくれるか?」と。
ルオヒは考え、こう言いました。
「それなら、イルマリネンよ、魔法の粉を作り出す大きなかまどを築いてみせよ。
」
イルマリネンは精魂込めて働き、ついに魔法のかまどを作り上げました。
するとルオヒは、「では約束どおり、サンポを見せよう」と言い、厚い岩の扉の奥へと彼らを案内しました。
そこには、金や銀、塩や穀物を次々と生み出す美しいサンポがありました。
ヴァイナモイネンたちは、それを持ち帰ろうとしましたが、ルオヒは笑って言いました。
「サンポはポホヨラを豊かにするためのもの。
簡単には渡さぬ!
」 しかし、彼らも引き下がりませんでした。
夜が更けたころ、三人はこっそりと岩の扉を開け、サンポを奪い船に乗せました。
しかし、ルオヒはすぐに気づき、魔法の力で嵐を呼び、海を荒れさせました。
サンポを奪われることを恐れた彼女は、自ら海へ飛び込み、彼らの船を追いました。
すると、サンポは激しい波にのまれ、海の底へと沈んでしまったのです。
ヴァイナモイネンたちはがっかりしましたが、波間にはサンポの破片が浮かび上がっていました。
それらはフィンランドの海岸へと流れ着き、大地を豊かにし、人々に恵みをもたらしたのです。
こうしてサンポは完全に失われたわけではなく、その恩恵は今もなおフィンランドの地に宿っていると伝えられています。
おしまい。
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