「三頭のトロルと山の王」(The Three Headed Troll and the Mountain King)-ノルウェー
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昔々、ノルウェーの深い森の奥に、三つの頭を持つ恐ろしいトロルが住んでいました。
そのトロルは大きな岩のような体を持ち、三つの頭でいつも相談しながら、通りかかる旅人を驚かせたり、山を越えようとする者を追い払ったりしていました。
ある日、若い旅人のオーラヴがその山を越えようとやってきました。
オーラヴは勇敢で知恵もありましたが、トロルの噂を聞いて少し不安になりました。
しかし、彼はどうしても山を越えて向こう側の王国へ行かなければなりません。
オーラヴが山道を歩いていると、大きな声が響きました。
「だれだ、わしの山を歩いているのは?」
見ると、三つの頭を持つトロルが立ちはだかっていました。
「私はオーラヴ、この山を越えねばならないんだ」
彼は勇気を出して答えました。
すると、トロルは三つの頭で相談し始めました。
「こいつを食べてしまおうか?」
「それとも、何か試練を与えようか?」
「おもしろいことをさせてやるのもいいな」
やがて、トロルの一つの頭がオーラヴに言いました。
「この山を越えたければ、我らの出す三つの試練に挑むのだ」
オーラヴはそれを受け入れました。
すると、トロルの一つの頭が言いました。
「では、まず最初の試練だ。
この岩の塊を持ち上げてみよ!
」
オーラヴは岩を持ち上げようとしましたが、とても重くてびくともしません。
彼は知恵を働かせ、そばにあったてこになりそうな木の枝を使いました。
力を込めると、岩は少しずつ持ち上がりました。
「やるな!
」
トロルたちは感心し、次の試練を出しました。
「では、次の試練だ。
この川を一息で渡ってみよ!
」
オーラヴは流れの速い川を見つめました。
そのままでは渡ることはできません。
しかし、彼は岸辺にたくさんの木が生えているのに気づきました。
そこで、大きな木を切り倒し、橋を作りました。
そして、しっかりとした橋の上を歩いて渡ることに成功しました。
「やるな!
」
トロルたちはまた感心しました。
「最後の試練だ。
山の王に会い、我らのことを話してみよ!
」
オーラヴはどうしたものかと考えました。
しかし、知恵を働かせ、山の頂上へと向かいました。
そこで彼は風の音を聞き、岩の間にひっそりと光る石を見つけました。
彼はその石を持ち帰り、トロルに言いました。
「これは山の王が私にくれた石だ。
お前たちに渡してほしいと言っていた」
トロルたちは驚いて顔を見合わせました。
「山の王が!
?
それならば、お前はこの山を越えることを許されたのだ」
こうして、オーラヴは三つの試練を乗り越え、無事に山を越えることができました。
彼は旅を続け、やがて目的の王国へとたどり着きました。
それ以来、その山ではトロルが旅人を困らせることはなくなったといいます。
おしまい。
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