「光の小人」(The Little People of the Light)-スウェーデン
他言語版
昔々、スウェーデンのとある深い森の奥に、小さな光の小人たちが住んでいました。
彼らの姿は昼間は誰にも見えませんが、夜になると体がほのかに輝き、まるで星が地上に降りてきたかのように光るのです。
この森のふもとに、小さな村がありました。
そこに住む少年エリックは、幼いころから森の奥に光るものが見えると言っていました。
しかし、大人たちは「それは星の光か、ホタルだろう」と取り合いませんでした。
でも、エリックの祖母だけは優しく微笑み、「光の小人たちかもしれないね」とつぶやきました。
ある夜、エリックはどうしても光の正体を確かめたくなり、森の奥へと足を踏み入れました。
月の光が木々の間からこぼれる中、彼はしんと静まり返った森を進んでいきました。
そして、とうとう光の小人たちの住む場所へとたどり着いたのです。
そこには、キラキラと輝く小さな小人たちが楽しそうに踊ったり、おしゃべりしたりしていました。
エリックはその美しさに目を奪われ、息をのんで立ち尽くしました。
そのとき、小人たちのひとりがエリックに気づき、にっこりと笑いました。
「よく来たね、エリック。
」
驚いたことに、小人はエリックの名前を知っていました。
「どうして僕の名前を知っているの?」と尋ねると、小人は優しく答えました。
「私たちはずっと君を見ていたんだよ。
君は森を大切にし、動物たちにも優しい。
だから、私たちも君に会いたかったんだ。
」
エリックは胸が熱くなりました。
小人たちはエリックを輪の中に招き入れ、彼に森の秘密を教えてくれました。
この森には、目には見えないけれどたくさんの精霊たちが住んでいて、彼らが木々や動物たちを守っていること。
そして、人間が森を大切にすれば、小人たちの光はずっと輝き続けることも。
エリックはすっかり夢中になり、気づけば夜が更けていました。
「もう帰らなきゃ」と言うと、小人たちは「またいつでもおいで」と優しく見送りました。
次の日、エリックは村の人々に昨夜の出来事を話しましたが、誰も信じてくれませんでした。
ただ祖母だけが静かにうなずき、「お前は特別なものを見たのだね」と言いました。
それからというもの、エリックは森を今まで以上に大切にするようになりました。
そして、夜になると、光の小人たちが静かに見守ってくれていることを感じながら眠りにつくのでした。
おしまい。
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