「小さなリスと大きな森」(The Little Squirrel and the Big Forest)-ロシア
昔々、ロシアの広大な森の中に、小さなリスの名前はニコラが住んでいました。
ニコラは小さな体で、ふわふわの尾を持つかわいらしいリスでした。
彼は森の中で、毎日木の実を集めたり、木々を駆け回ったりして楽しんでいました。
けれども、ニコラにはひとつだけ心配なことがありました。
それは、あまりにも広すぎる森が、彼をいつも不安にさせていたのです。
ニコラは、森がどれほど大きいかをよく知っていました。
毎日、木々が空を覆い尽くし、太陽の光がほとんど届かないほどの深い森で過ごしていました。
そして、時折、ニコラは「あの深い森の向こうに何があるんだろう?
森の外にはもっと広い世界が広がっているのだろうか?
」と考えることがありました。
ある日、ニコラは森の奥で、古びた木の根元に座っている大きなフクロウと出会いました。
フクロウは賢そうな目をして、ニコラに優しく言いました。
「小さなリスよ、君は何かを探しているようだね。
」
ニコラは少し驚きながら答えました。
「私は、この大きな森を越えて、外の世界を見てみたいんです。
でも、あまりにも広すぎて、どうしていいのかわからないんです。
」
フクロウは微笑んで言いました。
「森は確かに広大だが、君のような小さな生き物でも、自分の足で少しずつ歩いていけば、いつかその全てを知ることができるだろう。
恐れずに、少しずつ前に進んでごらん。
」
ニコラはフクロウの言葉を心に留めて、決心しました。
「よし、僕はこの大きな森を旅してみよう!
」と。
その日から、ニコラは森を歩きながら、たくさんの新しい発見をしました。
まず、彼は小川のほとりで、水を飲みに来ていたカモシカに出会いました。
カモシカは大きな足で水を飲みながら、ニコラにこう言いました。
「君は勇気があるね。
どこへ行くつもりだい?
」
ニコラは答えました。
「私は大きな森を越えて、外の世界を見たいんです。
」
カモシカは穏やかに微笑み、「外の世界にはたくさんの新しいことが待っているだろう。
でも、森を越えるためには、慎重に行動することが大事だよ。
」とアドバイスをくれました。
次に、ニコラは木々の間を飛び跳ねるリスの仲間たちと出会いました。
「おい、ニコラ、どこに行くんだ?
」とリスたちが聞きました。
ニコラは元気よく答えました。
「僕は大きな森を越えて、もっと広い世界を見に行くんだ!
」
リスたちは驚きました。
「そんなに遠くまで?
でも気をつけてね。
森の中には危険な場所もあるんだよ。
」
ニコラはリスたちの言葉を心に留めて、さらに進むことにしました。
途中、彼は深い森の中で迷子になりかけました。
大きな木々の間をどれだけ進んでも、同じ景色が続き、どこに向かっているのか全く分からなくなったのです。
その時、ニコラはふと、フクロウの言葉を思い出しました。
「少しずつ前に進んでごらん。
」その言葉に勇気をもらったニコラは、焦らずにゆっくり歩きながら、今まで見逃していた小さな道を見つけました。
「これだ!
」ニコラは心の中で叫びました。
そしてその道を進むと、だんだん森の外に近づいていきました。
やがて、ニコラは森の外に出ることができました。
そこには広大な草原が広がり、遠くには雪をかぶった山々が見えました。
ニコラは目を輝かせてその景色を見渡しました。
「これは、僕が見たかった世界だ!
」ニコラは心からそう思いました。
その後、ニコラは何度も森の中を歩き、外の世界にも足を踏み入れながら、少しずつ大きな世界の一部になっていきました。
そして、いつも思いました。
「大きな森を越えるためには、一歩一歩進むことが大切だ。
」
森の中の仲間たちも、ニコラが成し遂げた冒険に感心し、彼を誇りに思いました。
ニコラは勇気を持って前に進んだことで、森を越えて新しい世界を知ることができたのでした。
おしまい。
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