「幸運なフォルン」(The Lucky Forlorn)-ユダヤ
昔々、ユダヤの小さな村にフォルンという名の男が住んでいました。
フォルンはとても不運な男として知られていました。
どんなことをしても、うまくいかず、仕事も失い、友人も少なく、いつも困った顔をして歩いていました。
村人たちは彼を見て、「幸運に見放された男だ」と言って、あまり気にかけませんでした。
ある日、フォルンが村の広場を歩いていると、見知らぬ老人が彼に声をかけました。
「お前さん、どうしてそんなに不幸そうな顔をしているんだ?」
フォルンはため息をつきました。
「私の人生、何をしてもうまくいかないんです。
何もかもが裏目に出るんです。
」
老人は優しく微笑んで言いました。
「それなら、試してみるといい。
三つの贈り物をもらって、それを使うことで運が変わるかもしれん。
」
フォルンは半信半疑でしたが、老人が差し出す袋を受け取りました。
袋の中には小さな金のコインと、木の杖、そして一枚の古びた地図が入っていました。
「これを持って、どこか遠くへ行きなさい。
そこでお前さんの運命が変わるかもしれん。
」と言い残し、老人は去っていきました。
フォルンはその晩、老人の言葉に従い、金のコインを大切に握りしめて旅に出ました。
しばらく歩いていると、疲れ果てて座り込んでしまいました。
すると、彼の前に一匹の老犬が現れました。
「どうした、疲れたのか?」と犬が話しかけました。
「はい、疲れ切ってしまいました。
」フォルンは答えました。
「金のコインを一枚使って、休息を取るがよい」と犬は言いました。
フォルンはコインを使い、犬と一緒に休むことにしました。
その夜、フォルンは深い眠りに落ち、目を覚ますと、彼の足元には素晴らしい家が建っていました。
金のコインが何もかも変えてくれたように感じました。
次に、フォルンは地図に従い、道を進みました。
地図は彼を深い森へと導き、そこで一本の古びた木を見つけました。
木には奇妙な枝が伸びていて、その先端には不思議な輝きがありました。
フォルンは杖を使い、木の枝を引き寄せました。
すると、枝からは美しい花が咲き、彼の目の前にまたしても素晴らなことが起こりました。
花は金色の小道を照らし、道の先には金の宝箱がありました。
宝箱を開けると、そこには大切なものが入っていました。
それは、長い間失われた財宝ではなく、幸運そのものでした。
フォルンはこの幸運を使って、村に戻り、これまでの不運を一つ一つ乗り越えていきました。
村の人びとは、フォルンの変わりように驚きました。
彼は今では豊かで、幸せそうな顔をして村を歩いていました。
何年もの間、不運が続いていた彼が、突然、運命を変えることができたのです。
そして、フォルンは老人に感謝し、今度は他の人びとに幸運を分け与えることを決意しました。
彼の人生はそれから大きく変わり、村の人びとにとって、フォルンは「幸運をもたらす男」として知られるようになりました。
おしまい。
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