「星の天使」(star angel)- ロシア
他言語版
昔々、ロシアの小さな村に、イワンという心の優しい少年が住んでいました。
イワンは貧しいながらも、病気の母親を一生懸命に支え、困っている人がいれば助けるような子でした。
ある冬の夜、イワンは森で薪を集めていました。
雪がしんしんと降る中、ふと空を見上げると、一つの星が輝きながらゆっくりと落ちてきました。
驚いたイワンは、落ちた場所を探しに行きました。
すると、そこには美しい少女が雪の上に倒れていました。
白いドレスに金色の髪、青い瞳が星のように輝いています。
「あなたは…誰?
」とイワンが尋ねると、少女は微笑んで言いました。
「私は星の天使。
空から落ちてしまったの。
でも、寒くて動けないわ…。
」
イワンは自分のマントを脱ぎ、少女にかけてあげました。
「僕の家は貧しいけど、あたたかいスープがあるよ。
よかったら来て。
」少女は感謝して、イワンと一緒に家へ向かいました。
家に帰ると、母親が弱々しく微笑みました。
「まあ、なんて美しいお客さま…。
どうぞ、中へ。
」イワンは少女にスープを分けてあげ、自分の寝床を譲りました。
翌朝、少女は元気を取り戻していました。
「イワン、あなたの優しさにお礼をしたいの。
でも、私は星に帰らなければならないの。
」そう言って、少女はポケットから小さな銀の星を取り出しました。
「この星を大切にして。
困ったときに握りしめてお願いすれば、きっと助けになるわ。
」
そう言うと、少女は夜空へと飛び立ち、再び輝く星になりました。
それからしばらくして、村に大きな嵐がやってきました。
川が氾濫し、イワンの家は流されそうになりました。
イワンは母親を守るため、必死で祈りました。
そして、少女にもらった銀の星をぎゅっと握りしめました。
すると、空がぱっと明るくなり、あの星の天使が降りてきました。
「イワン、あなたの願いを叶えましょう。
」天使が指を動かすと、川の水は静まり、家は無事に残りました。
イワンは涙を流して感謝しました。
星の天使はにっこり微笑み、また夜空へと戻っていきました。
それからというもの、イワンの村は嵐に襲われることなく、平和で幸せに暮らせるようになりました。
そして、夜になると、イワンは空を見上げ、あの星が輝いているのを確かめながら、いつまでも星の天使のことを思い続けました。
おしまい。
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