「虹蛇(レインボー・サーペント)」(The Rainbow Serpent)-オーストラリア
他言語版
虹蛇(レインボー・サーペント)はオーストラリアの物語です。
昔々、大地がまだ平らで何もないころ、天の川の向こうに住む大きな蛇がいました。
その蛇の名前は虹蛇(レインボー・サーペント)。
体は長く、うろこは光を反射して七色に輝いていました。
ある日、虹蛇は長い眠りから目を覚まし、地上へと降りてきました。
すると、虹蛇が通ったあとに、大きな川や湖、谷や山ができました。
蛇の体が地面を押し広げ、曲がったところには川が流れ、うねったところには丘が生まれました。
しばらくすると、虹蛇は大地に命を吹き込もうと思いました。
そこで、土の中に眠っていた動物たちを目覚めさせました。
カンガルー、エミュー、ワラビー、トカゲ。たくさんの生き物たちが目をこすりながら姿を現しました。
「さあ、みんな。
それぞれの場所で生きるのだ。
」
虹蛇がそう言うと、動物たちは森へ、草原へ、川へと散らばっていきました。
カンガルーは広い平原で飛び跳ね、カモノハシは川に入り、オウムたちは空高く舞い上がりました。
しかし、中には虹蛇の言うことを聞かない者もいました。
彼らは好き勝手に動き回り、ほかの動物たちの邪魔をしました。
これを見た虹蛇は、怒って大きな雷を呼びました。
空が暗くなり、雷が鳴り響きます。
「自然のルールを守らぬ者は、大地の下で眠るのだ!
」
虹蛇が大地を踏みしめると、言うことを聞かなかった動物たちは石に変わってしまいました。
そして、その姿は今も岩や山の形となって残っています。
こうして、世界には水が流れ、山がそびえ、動物たちが暮らす美しい大地ができました。
虹蛇はその大きな仕事を終えると、再び眠るために地中へと姿を消しました。
それ以来、雨が降るたびに虹が空にかかります。
人々はそれを見るたびに、虹蛇がまだ世界を見守っていることを思い出します。
おしまい。
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